@article{oai:shizuoka.repo.nii.ac.jp:00000581, author = {Hamauzu, Shinji}, issue = {2}, journal = {Studies in humanities}, month = {Jan}, note = {application/pdf, 小論の課題は、昨年『フッサール全集』第32巻として刊行された未公刊講義草稿の『自然と精神(1927年夏学期)』の要旨とその背景を紹介し、その固有な問題画を解明することにある。フッサールは、多くの演習と講義を同様の表題のもとで反復しており、しかも、それは1912 / 13 年の冬学期以来のことであり、それは『イデーンI』の出版(1913年)に先立ち、その執筆と平行して執筆された『イデーンII』および『イデーンIII』のための草稿との連関においてなされたものである。「自然と精神」という問題画は、学問論(科学論)および自然科学と精神科学の区別にその起源をもっている。そこには、現象学と心理学との微妙な、しかし決定的な差異という問題も属している。これは、講義『自然と精神』の隠されたもう一つの主題であり、『危機』書に至るまで繰り返し論しられる主題である。さらに、「自然と精神」という問題画は、19世紀後半から20世紀初頭にかけての学問論(諸学の分類、諸学の関係、諸学の基礎づけ)をめぐる論争、すなわち、一方で、ウィーン学団(統一科学)を中心とした実証主義・自然主義の流れと、他方で、それに対抗する、ディルタイの解釈学・精神科学、および、新カント学派の「自然科学と精神科学」「自然科学と文化科学」の差異を強調する流れとの間で行われた論争に対して、現象学の立場からする学問論を展開する狙いをもったものであった。現代の精神医学および生命科学が直面している問題を考えるにあたって、いま一度20世紀初頭にフッサールが「自然と精神」「自然科学と精神科学」について行なった議論を検討する価値があると思われる。フッサールの言う意味で、解離してしまっている「生(Leben)」と「学(Wissenschaft)」を繋ぐような哲学かいま必要とされているからである。}, pages = {A1--A12}, title = {Nature and Spirit : from Ideas II to Nature and Spirit}, volume = {53}, year = {2003} }